週刊誌時評

ここでは週刊誌から話題の情報をピックアップしてご紹介します。みなさんが週刊誌に親しみを覚え、社会問題に関心を抱くきっかけになれば嬉しいです。主におじさん週刊誌を紹介しますが、柔らかくしているのでちびっ子も安心です。月曜・火曜・木曜に更新予定です。

週刊誌時評『週刊SPA!』(3.15)

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今日は『SPA!』。主な内容はこんな感じ。

①20~30代 いつになっても[年収500万円に届かない]理由
②美人OL100人が認定[非モテ男検定]'08年春
③[3年続けると重病になる食習慣]改善講座
④[グッドウィル帝国崩壊]の意外な余波
⑤[グラビアアイドル](裏)事件簿

ま、①とか②とかは、若い男子リーマン諸君は読んでください。35歳自営業には関係ないのでスルーだすwんで、今週のSPA!でよかったのは、ここにないけど、三浦和義問題について触れたコラムなどでした。勝谷さんのコラムや、坪内&福田対談でも、この三浦和義について触れているんですが、その観点のひとつになっているのが「なぜこんなに騒いでいるのか?」という点。
こういう視点は、大切かと。僕は72年生まれて、ロス疑惑が起こったときは、81年だから9歳か。なんかおぼろげながら騒いでたことは記憶してても、その全容はよく知らない。また、保険金殺人ということだけ切り取っても、そんなのしょっちゅうあるし、なぜこの事件だけが騒がれているのか、ピンと来ないといえば、こなかった。そこをおそらくSPA!の編集者が、素朴な疑問として提示して、それに答える形で紙面にしたんでしょうね。こういうSPA!のようにターゲットを年齢で絞っている雑誌にとっては、このようなアプローチは極めて重要だと思う。うん。んで、巻頭の4Cでも「なぜ人々はロス疑惑に熱狂したのか。その"スター性"とは?」という原稿が掲載されてて、なるほど。ふむふむ。

「全マスコミが集まっている中で逮捕され、お縄になった状態で花道を歩かされたのです。警察のサービスだったのですが、それが生中継されたのですから、まさに劇場型でした」


こういった警察による人権無視は、この後、三浦氏が警察やメディアを訴えたことによって改められることになったというんだから、この事件が果たした役割は大きいわけですね。

あと、坪内&福田対談の中にあった、坪内さんのこんな発言も印象的。

当時『東京人』でオレのボスだった粕谷一希さん(元『中央公論』編集長)は「三浦和義報道によって、文藝春秋は完全に酷い出版社になった」と言ってたよ。成熟した大人の出版社だった文藝春秋が、まず、田中角栄報道で変質し、さらにそのラインを進めたのがロス疑惑で、売れれば何でもありのスキャンダルジャーナリズムの会社になった、と。


酷くなったのかどうかは、よくわからんですが、たしかに『文春』という雑誌の本質的な部分を作ったのが、田中角栄記事(いわゆる立花隆の「田中角栄研究」ですかね。こっちは月刊の『文藝春秋』)とこのロス疑惑なんだろうね。そう考えると、やっぱ時代に大きな足跡を残した事件なんですな。ふーむ。

 

 

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