週刊誌時評

ここでは週刊誌から話題の情報をピックアップしてご紹介します。みなさんが週刊誌に親しみを覚え、社会問題に関心を抱くきっかけになれば嬉しいです。主におじさん週刊誌を紹介しますが、柔らかくしているのでちびっ子も安心です。月曜・火曜・木曜に更新予定です。

週刊誌時評『週刊朝日』(5.2)

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今日は『週刊朝日』にしてみました。主な内容はこんなところ。

①鳩山邦夫の死刑執行論
②「存続」か「廃止」か7人の「死刑」論 大谷昭宏/姜尚中/土本武司/原田正治/日垣隆/保坂展人/森達也
③福岡政行が見た 衆院山口2区補選 大混戦を制するのは「怒り」か「利益」か
④「胡錦濤来日」で「親中派」首相は何を「譲歩」するのか
⑤大反響企画第3弾「がんと生きる がんに生きる」

今日はやっぱり①②の死刑問題ですね。今日、例の光市の事件にも死刑判決がくだった。でも、弁護団って上告したんね。上告って何回できんだ? なんか最高裁への上告って憲法違反とか、そういう類のことしかできなかったような記憶があるけど、こんなケースでもできるんだな。このあたりのことよく知らないから勉強しよ。つーか知っている人いたら今度教えてください。

というわけで、裁判員制度の導入も決まり一層注目を集めている死刑について今号はかなり厚くやっておられる。

①は、鳩山法務大臣に上杉隆さんがインタビューしたもの。この大臣「友達の友達はアルカイダ」とかトンデモ発言連発してるけど、このインタビューではけっこう骨のあることを言ってますな。実際、死刑執行にハンコをつく役目って、重いと思う。でもそれを仕事とはいえ、粛々と遂行していることは、評価すべきな気もすんなぁ。んで祖父の鳩山一郎が法律の試験勉強をしていた息子に言ったこんなセリフが印象的。「法律なんてものは常識を文章にしたものなんだ。正しい常識を持っていればいい答案が書ける」。これ、いい表現。法律って本来そうあるべきだよなぁ。んで、まあそんあ感じで死刑についてその価値とか意義を述べているんですが、それは②の7人の識者の意見がより深く考えさせられる。

個人的には、死刑を存続とする大谷昭宏さんと日垣隆さんの意見に頷くところが多い。大谷さんの「子供を殺された親はみんな死刑を望む」や「死刑を残して再審請求の道があまりにも狭いことを問題にすべき」という意見は納得。日垣さんは、死刑を廃止にすることが国際的には本流という状況に対してこんなことを言ってる。

死刑を廃止した国々の「数」だけクローズアップされがちですが、それらの国の警察関係者や凶悪殺人の被害者遺族に聞いてみてください。「世界の趨勢」に国会が盲従してしまったことを、後悔していないのかどうか。

たしかにこれは鑑みる必要がある視点。あと、森達也さんは死刑反対。かなり深い取材をしている森さんの言葉は重いし、死刑存続は論理ではなく感情という指摘もそうだよね。でも、倫理の根幹って論理で説明できない気がすんだよね。ま、この問題はこれからも考えていきましょう。というわけで、今号は死刑問題を考える上でけっこう良かったです。

えーと、あとは、まいっか。④の胡錦濤来日問題だけど、福田さんは胡錦濤を歓迎ムード一色で迎えることで、自身の低支持率を挽回したいみたいなんだけど、ホントにそんなこと思ってるのかなぁ。ここでピシャと自国の論理を言えばちょっとでも、「福田さんヤルじゃん!」ってなんのにね。あ、その前に③の山口補選の結果で、福田内閣の命運が決まるという見方もあるのか。この補選、政党云々よりも、その候補者の雰囲気がどう見ても民主のほうが優勢だよねぇ。2万票差で民主が勝ったら政権交代に弾みがつくそうです。投票は今度の日曜日。ま、見守りましょう。

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