週刊誌時評

ここでは週刊誌から話題の情報をピックアップしてご紹介します。みなさんが週刊誌に親しみを覚え、社会問題に関心を抱くきっかけになれば嬉しいです。主におじさん週刊誌を紹介しますが、柔らかくしているのでちびっ子も安心です。月曜・火曜・木曜に更新予定です。

週刊誌時評『週刊SPA!』(6/17)

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今日は『SPA!』。主な記事はこちら。

①仲間内[年収格差]許容できる/できないの分岐点
②女が[生理的に受け付けない]男の仕草50景
③疑惑追及[エコの嘘]が止まらない!
④宮崎学×大谷昭宏が激論 [愛知県・保釈金3億円事件]の裏に何があったのか?
⑤これでいいのだ!「サブプライム危機→原油高騰。アラブは本当に頭がいいね。

4C特集は①と②ね。格差とかまだやってのかー。もういいんじゃね? ②は、ベタな企画。紙面も嫌な男の仕草を写真で埋め尽くすという、ベタレイアウト。でも、これはこれで王道かもね。中身は、まぁあれですわ。「メガネが汚れて曇っている」とか「ワイシャツから乳首が透けている」なんていう個展芸能みたいなネタが多い。これ、ネタ出しするライターの感性が古いよ(笑)。新味がなさぎだろよ。「滋養強壮剤を極細ストローでチューチュー」ってのはウケたけどさ(笑)。

③は、エコを疑う企画。巷のエコグッズの性能を試したりして、盲目的にエコを礼賛する姿勢に一石という企画。この中で早稲田の教授である池田清彦先生が言っているこの言葉はまさにその通り。「エコというと、必ず物を売りますよね。しかし、商品を作れば、不可避的にCO2が排出されるんです。つまり『作らない。売らない』が一番のエコのはず。商品を売るエコは、まず疑ってかかるべきです。ましてや、補助金なんて出す必要はありません」。そうんだよなー。こないだもエコのコンサートとかNHKでずっとやってたけど、本当にエコを思うなら、その日、一日何の番組もやらなきゃいいと思う。テレビ付けてもそのチャンネルだけ映らなくて「CO2排出量を削減するため、本日の番組はすべてお休みします」なんてテロップが出ている。これのほうが、よっぽどエコ番組だろよ。メッセージも強烈だしね。

④は、とある事件を発端にした警察や検察批判鼎談って感じでしょうかね。ま、詳細は読んでいただければ。宮崎学さんが、「警察なんて悪いヤツばっか」と言っているのを、他の2人が「いい人もいますよ!」なんてなだめているのがなんか笑える。あ、ちなみにこの宮崎学×大谷昭宏の『グリコ・森永事件―最重要参考人M (幻冬舎アウトロー文庫) 』という本は、稀代のノンフィクションで抜群に面白いです。未読の方、ぜひ。

⑤は、福田&坪内対談。今回は世界と石油の関係について語っているんですが、昔、日本の新潟にもちょっとだけ石油があったらしいんですわ。これに続いて福田さんがこんなことを語っておられる。「新潟の石油採掘のために明治21年にできたのが『日本石油』だよね。あと、あちこち探して、北樺太に少しあったのね。それで日ソ国交回復を、嫌だけどやった。だけど、ソビエトと国交回復すると共産主義が入ってくるよね――という理由で「治安維持法」を作ったわけ」。へぇ。知らなかったぁ。あと、日本がアメリカと戦争をしたのも石油が原因(そうなんよね)など、今も昔も石油を巡って世界が右往左往しているというお話でした。ま、そういう観点から考えてみると、食糧自給率と同じくらい大切なのはエネルギー自給率なんですけどね。このへん、あまり問題に上がらないけどすごく大切なことなんすよねー。

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