週刊誌時評

ここでは週刊誌から話題の情報をピックアップしてご紹介します。みなさんが週刊誌に親しみを覚え、社会問題に関心を抱くきっかけになれば嬉しいです。主におじさん週刊誌を紹介しますが、柔らかくしているのでちびっ子も安心です。月曜・火曜・木曜に更新予定です。

週刊誌時評『週刊SPA!』(6/24)

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今日は『SPA!』。主な記事はこちらー。

①[30歳で300万円]達成者の共通点
②[今ドキ結婚]の意外な損&得を総決算
③[Over40男に走る20代OL]増殖の真相
④江川達也の時事漫画「ネットに書き込んだ孤独も無視され肥大化した孤立感」
⑤「ドン・キホーテのピアス」

4Cの特集は①と②と③。こうやって俯瞰すると面白いのは、40代向けの企画というのはモテで30代向けの企画は、実直な貯金ってところ(笑)。というか、今やSPA!のメイン読者はどのあたりにいるんだろうか? もう混沌としすぎてるよねーw 僕の観測によると29歳~32歳がストライクなんですが、もうしかしたらもうちょっと上かもしれんね。

で、①と②はスルーして③についてちょっとだけw ま、これは最近40歳以上の男性を好きな女子が「カレセン」などとネーミングされていて、なんとなくブームになっていてそれに乗っかった企画なわけですね。"真相"とか書いてあるけど、ま、なんで好きなのかってことが中心に書いてあるわけだけど、これをモテない中年が意識してモテるとか、そんな類の話ではありません。つーか、本質的な問題として、こういうのって意識したら絶対にモテないわけですからねぇ。とりわけ40歳以上でモテるなんてもんは、モテを意識しなくなった自然体ゆえにやってくる境地ですからねぇ。ここにも小技の類が紹介されているけど、こういった小技に頼ってモテる40歳オーバーなんてまずいないと思う。はい、これが僕なりの真相ね!


④は、江川達也さんがアキバ事件について書いておられて「そういえばそだなー」と思った点があったのでご紹介。この犯人は、モテないことを相当気にしていて、その嫉妬や劣等感が犯行に至った重要なファクターなどと言われている。ここで江川さんはこう言います。「しかし、彼はモテるために具体的な行動を起こした形跡が見られません。不細工だからモテないと思うなら、整形手術でもすればいい。オシャレなメガネに換えるだけでもいい。プライドの高さから、何で俺がそんなことまでという思いがあったのかもしれない。結局は、他者が自分に関心をもつべきという傲慢な意識に支配されていたのです」。なる~。江川さんは、こういった考え方を"我田引水的な思考"と言っている。ふむ。これひとつのポイントかもなー。


⑤は、鴻上さんのコラムなんですが、今回は、こういったブログを読む人たちの多くも共感する「自分を守るために僕らは否定的になる」という、実に深く、かつ的確なことを書いておられる。機会があれば多くの人に読んでもらいたいのですが、そのエッセンスだけちょっと引用してご紹介。

自分を守るとは、ひとつひとつの出来事に心底、一喜一憂しないことです。感情を冷静に保ち、自分が揺さぶられないようにするということです。そうすると、対象となるものは、どんどんとつまらなく、つまんないものに感じ始めてきます。自分を守れば守るほど、対象となるものの価値が減るように感じるのです。じつは、一冊の本、一本の映画、他人の発言・ブログ、そういうものに心底、体と感情を揺さぶられることは、とてもやっかいなことなのです。《中略》すべての対象をばっさばっさと切っていくことは、同時に自分を守っていることなのです。

これは実に深い。なぜネットなどの発信に対して人は往々にして批判的な立場を取るのか。また、実名での賞賛というのが、なぜ少ないのか。そのあたりの人間心理を考えるうえでの大きなポイントなんじゃないかなーこれ。この話、来週も続くみたいなので、来週も読もっと。

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