週刊誌時評

ここでは週刊誌から話題の情報をピックアップしてご紹介します。みなさんが週刊誌に親しみを覚え、社会問題に関心を抱くきっかけになれば嬉しいです。主におじさん週刊誌を紹介しますが、柔らかくしているのでちびっ子も安心です。月曜・火曜・木曜に更新予定です。

週刊誌時評『週刊文春』(7/10)

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今日は文春。主な記事はこちら。

①信州そば、越前ガニ、芦ノ湖ワカサギ... 徹底調査「名物」の産地を疑え!
②「大三国志展」と選挙の気になる関係
③「疲れて寝込む警官」と「デモ隊」を分ける人壁
④オシム独占インタビュー  「脳梗塞からの生還」
⑤仕事のはなし 佐藤 卓

まず①は、また最近続出している食品偽装問題。この特集の中で鰻に関してこんな記述があった。「日本の国産ウナギは、稚魚の量から推計して、蒲焼にして1万3千トンと見積もられています。それに対して、実際に国内で流通している『日本国産ウナギ』は2万5千トンから3万トンある。つまり、半分近くはどこから来たウナギかわからない。このことは業界では古くから知られてきました」
ふむ。要するに、ずっと隠されてきた負の因子が表面化しただけなんだな。しかし、このウナギの偽装業者って、中国産を四万十川産と偽装してボロ儲けしたのに行政指導だけなの?なんかおかしいよな。なんで詐欺罪で告発できないのか理解できん。

②は、八王子の東京富士美術館で行なわれていた「大三国志展」なるイベントが20万人目前の来場者数で大盛況だけど、この美術館は学会系のもので、このイベントも選挙対策かもよ?という内容。ま、個人的には学会云々よりも、三国志イベントが盛況という点が嬉しいのぉ。また、本、作るか。

③は、巻末のモノクログラビアなんだけど、すごい写真。韓国におけるアメリカの牛肉輸入再開に始まったデモの話なんですが、デモ隊に対峙する第一線の警官の後ろでは、待機の警官がだらーんって路上で寝ているという図。実にシュールで、趣があるね。それにしても、韓国の人は、なんで牛肉問題でこんなに怒っているのか、実に不思議。ラジオで勝谷誠彦さんが「これは米騒動に似ている」と言っていたけど、そんな感じもするなー。もう騒動が目的で、原因は置き去りなのかもしれんですね。

④は、オシムインタビュー。実にいい。サッカーの話とか代表の話は、半分以下で病気の話とかだけど、オシム節は健在。取材者のオシムに対する尊敬の念がきれいに表れている読んでて心地よい記事ですね。

⑤もインタビュー。仕事の哲学を聞く地味だけどいい連載で、今号は「おいしい牛乳」などのパッケージデザインをしたデザイナーの佐藤卓さん。こんな言葉が印象的。「新しさは刺激的に見えて貧しさかもしれません。そもそも、ほとんどのものが何かの文脈の上に生まれるのだから、デザインの新しさって、人をダマしているものなのかもしれませんよ」。実力のある人ほどこそ、こういう自作に対する冷静さを持っておるですよね。その他にもいい言葉満載で、このインタビューはよかったです。はい。

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