週刊誌時評

ここでは週刊誌から話題の情報をピックアップしてご紹介します。みなさんが週刊誌に親しみを覚え、社会問題に関心を抱くきっかけになれば嬉しいです。主におじさん週刊誌を紹介しますが、柔らかくしているのでちびっ子も安心です。月曜・火曜・木曜に更新予定です。

週刊誌時評『週刊文春』(7/17)

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今日は『文春』。主な記事はこちら~。

①新聞・TVが報じない「洞爺湖サミット」の汚点
②「枯れセン」ブームに気をつけろ 藤村俊二、蟹江敬三... 「オジさんがモテる時代」は本当か
③「藤木直人さんは妊娠した私を捨てた」
④先ちゃんの浮いたり沈んだり 先崎 学
⑤仕事のはなし 林原 健

今週はやっぱサミットネタですかね。ま、①は、警備のパトカーが子どもをはねたとか、いろいろ書いてあります。しかし、サミットのニュースってのは、テレビで見ててもツマラナイねぇ。パフォーマンスのためのパフォーマンスを見ているだけで、全然ツマラン。裏の駆け引きとか、そのあたりが見えてくればもうちょっと面白いけどねぇ。

②は「枯れセン」という初期高齢者男性を好きな女性がいて、今がそれがブームだというけど、本当なのか! というオジサン読者が多い文春らしい特集。いいねぇ。タイトルの「気をつけろ」とか「本当か」ってのが、端から信用してないところがいい(笑)。ま、実際、飯奢ってもらったりするのはいいけど「恋愛対象ではないですねぇ」って声が多かったという調査報告になってるんですけどね。ま、そらそっか。

③は、なんかネットでもいろいろニュースになってたからつい引用したけど、こんな兄ちゃんが何をしようが、どうでもいいですわ。

④は、棋士の先崎さんのコラム。この人は安定して上手ですね。棋士はなぜかみんな文章が上手い印象です。今号は「スパゲティ道楽」というお題で、フライパンでスパゲティを作る技のご紹介。フライパンにオリーブオイルを入れて、ニンニクと唐辛子入れていい感じになったら、そこにお湯とトマトジュースを入れて、そこにスパゲティを半分に折って直接入れちゃう。そんで、いい感じになったら完成という技。なんでも、鍋で茹でたのと味が違うけど、旨いらしい。今度、やってみよ。

⑤は、最近好きな連載。今号は、岡山にある「林原」という会社の社長さん。「岡山の"水飴屋"が世界のバイオ技術をリードするまで」とリードにあるように、元々水飴屋だったこの会社が、なぜ世界中で使われている「夢の糖質」トレハロースや抗がん剤に使われるインターフェロンの開発に成功したのかというお話。かなり、いい話の連発なんですが、このあたりがよかった。

不況の時代の会社は単純で「儲かるものだけやれ」となりがちです。しかし、損得以外の価値がないものだけでやるのであれば、アホでもできる「流行中で需要のあるもの」しか仕事にできない。会社はそれぞれ自由に経営できるはずなのに、全部が損得の基準だけになるなら実につまらないことです。「儲からないけど保存するべき仕事」を、採算が合うように工夫することこそ、若い人の創造力を伸ばし、生かす唯一の方法であり、また本当のビジネスではないでしょうか。

いい言葉。昨今の、ウン億儲けるとか、成り上がりとかそんな類のビジネス書とは一線を画したお言葉の数々は、実に素晴らしいメッセージで、これだけでも読む価値あり。いいですねー。この連載。木村俊介さんという書き手も若いし、これから応援したいと思います。

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